2020年10月21日水曜日

2020年秋のグループレッスンのご案内

クセの解除/伸び悩み/心・体・技の不統合/丸ごと自分で演じたい 

俳優・歌手・演奏家のための心身調整&パフォーマンスサポート 

 

 【俳優のためのアレクサンダーテクニック(俳アレ) グループレッスンのご案内】 

 

【日時】2020年11月23日(月)13:30〜16:30 

    ※開場は13:20〜 

 

【場所】ヴォイス&アクターズ道場アトリエ   

  (JR池袋駅東口徒歩5分 参照→http://yuichisato.com/michijyun/) 

 

【料金】事前振込5,500円(税込) 当日精算6,000円(税込)   

   ※お振込先はお申し込み後にお知らせします 

 

【募集】8名  (募集開始10月21日15時より) 

 

【内容】 

◉アレクサンダーテクニークによる心身全体の協調を体験  

◉アレクサンダーテクニークを使いながらステージ表現するための2つのステップ  

◉受講者様お一人お一人のテーマでプライベートレッスン(他の受講者の皆さんと共有しながら)…他  

※アレクサンダーテクニークを使った演技、朗読、歌唱、演奏表現のサポート。発声や滑舌の問題改善。あがり緊張へのサポート。身体の固さやケガ予防のサポート。日常の体操やヨガなどのサポート。センソリーやレペティションなどの演技基礎訓練に使うアレクサンダーテクニーク。等々、お気軽にご相談ください。 

 

【本レッスンのコロナ対応〜下記ご了承のうえお申込みください〜】 

◉講師はマウスシールドをして指導します  

◉講師は言葉による指導に加えて、折々消毒を行いながら手を使って受講者に触れながら指導します(コーディネーションタッチレッスン)  

◉受講者の皆さんは、受講中マスクの着用をお願いします  

◉お一人ごとのプライベートレッスンの際はその方のみマスクを外してご受講いただけます  

◉大声、大音量を出す時以外は常時換気をしながら進行します。防寒着もご用意ください  ※ご不明、ご心配な点はお問い合わせください。

 

【お申し込み、お問い合わせ】

 salondecoordination@gmail.com(サロン・ド・コーディネーション、倉持レッスン専用アドレス)

 

 【講師紹介】

 倉持 一裕 Kazuhiro KURAMOCHI 

早稲田大学文学部卒。早大演劇倶楽部創立後、美輪明宏氏の舞台公演にレギュラー出演するなど、俳優、モデル、ナレーター、演技コーチとして活躍。若年時からの甲状腺疾患による心身の辛さ、あがり症、声のトラブルがアレクサンダー・テクニークで大きく改善された経験を持つ。そのレッスンは、舞台表現、プレゼン、スピーチ、教える人、恥ずかしがり屋、持病のある方などに定評がある。趣味は太極拳、瞑想、海外ドラマ。珈琲、お茶、甘味が好物。妻、息子と三人家族。

* 池袋でお会いいたしましょう!(^^)/

2020年10月1日木曜日

まずはクセをなくして減点をなくそう!

【まずは減点を減らせ!そのためにクセをなくせ!】

「オーディションで勝ち残りたい!」

「いい演技をしてお客さんに喜んでもらいたい!」

「普段から役者らしい自然な存在感で振る舞いたい!」


そんな望みは
役者さんなら誰でも持っているはず

でも、もし
君の無意識な【クセ】が
その足を引っ張ってるとしたらどうだろう?

君の努力、君の魅力が
その【クセ】で隠されてしまってるとしたら?

それは絶対にもったいない!



お客さんも、審査員も
演出家も、監督も、役者仲間も

君のいつもの振る舞いを
いつも、すべて、無意識に受け取っている。

それで君を(悪気はなくても)評価判断している。



誰だって自然体は魅力的だ。

それが本当に自然体ならね。


でも、芝居の時に出てきちゃう。
人前に出ると出てきちゃう。

気をつけているのに出てきちゃう。
気をつけても気をつけても出てきちゃう。

そのクセはどうだろう?



諦めていた?

いやいや

クセはなおせるよ。

要らないクセはなくせるよ。

その方法があるんだ。
そのやり方を使えば誰でも
やりたくないクセを止めることができるんだ。

さぁ

君に減点を引き起させる【クセ】を取り除こう!

君のありのままの自然体

無理無駄のない君の本当の魅力を表現しよう!



【しゃべりグセ】

これは役者で一番やばいね!



【ひきつり笑いグセ】【まばたきグセ】【うなづきグセ】

役者にとって顔は声の次に大事だね!



【ねこ背グセ】【胸張りグセ】

姿勢が悪いだけで君の価値はガタ落ちだよ!



【内またグセ】【大またグセ】

歩き出した途端に折角の役作りがボロボロ剥がれちゃう!



【くねくねグセ】【ゆらゆらグセ】【もじもじグセ】

緊張してると出てきちゃう!やる気がないと思われちゃう?




【手クセ】【足クセ】【呼吸グセ】

やってるつもりない!やめようとしてる!でも何で動いちゃうの?





【あがりグセ】【緊張グセ】【マイナス思考グセ】

カラダだけじゃなくて、ココロにもいろんなクセがある!





そんなもったいないこと
いつまでも
そのままにしているつもり?





これまでなんども

「クセをなくそうといろいろ試してきたんだ!」

「でも、上手くいかなかったんだ!」

そういう人もいるかもしれない。



自分のクセに気づいて

改善しようと試みたのはスゴイね。

君の意識が高い証拠だ。



でも、上手くいかなかった。

なぜだろう?



もしかして

自分のなくしたいクセに

君の意識を向けていたんじゃないかな。



それじゃ、いけない。

クセはそれに意識を向けると

どんどん大きくなっていくんだ。



やめようとしてる?

うん、それを「やめようとする」っていう

意識を向けることが余計に

クセに栄養を上げてしまうんだね。





じゃあ、何も考えない。

っていうアイデアを試した人はいるかな?



どうだっただろう?

多分、、、残念ながら、、、

何も考えなければ



やっぱり

いつものクセが出てきてしまうんだね。





これに応えることができるのが【俳アレ】

俳優のためのアレクサンダーテクニック。



アレクサンダーテクニックって何?



これはもともと

芝居のたびに

いつも声を枯らしてしまう

アレクサンダーさんっていう俳優さんが

声を枯らしてしまう元となる

【クセ】のなくし方を発見したことが始まり。



そして、

スゴイことに

この発見が

声枯れを引き起こす【クセ】だけでなく

いろんな不必要な【クセ】を自然に消滅させてくれる。



そして

人の無理のない自然な魅力を

自然に引き出してもくれるってことが

大勢の人たちの実践で証明されて

現代に伝わっているんだ。





もしかしたら

この文章を読む役者さんの中には

自分の【クセ】がなくなってしまったら

自分の【個性】までなくなってしまうんじゃないか?



そんな風に

思う人もいるだろうか?



大丈夫!



俳優のためのアレクサンダーテクニック(俳アレ)は

君の【個性】は決して消滅させない。

君の魅力と表現力の邪魔になる

【不要なクセ】・だ・け・を取り除き

表現者としての生命力、イマジネーション、インスピレーションを

どんどん開発させてくれる。

これが【俳アレ】だ。



もちろん、君が

「別に変わりたくはない」

「これ以上、役者として上達する必要がない」

「クセもそのままで、今のままの自分でいたい」

というのなら



【俳アレ】は君にとって

何の役にも立たないだろう。

いや

それどころか

逆に害になるかもしれない。



なぜなら

これは強力な変容のテクニックだから。



ちょっとでも試してしまうと

今の君のままでいられなくなってしまう

、、、かもしれない、、、からね。(^^)






「自分の声や動きのクセで損をしている」

「努力しているんだけどなかなか上達しない」

「姿勢や歩き方や表情にコンプレックスがある」

「緊張グセ、あがり症をなんとかして克服したい」



こんな悩みや問題を抱えている役者さん

本気で変わりたいと望んでいる俳優の皆さん



俳優をはじめとした

パフォーミングアーティスト専門の

アレクサンダーテクニーク認定教師

ムッシュ倉持の【俳アレ】レッスンを

まずは一度、Eメールから予約してください。

salondecoordination@gmail.com(俳アレ時事務局宛)



月に2、3回

金曜日の夜に、池袋駅近くの演技専門スタジオで開講しています。



もっと詳しい情報は以下に。

◎2017年レッスン情報!◎

<スケジュール>

2017年
11月10日、17日、24日
12月1日、8日

12月15日 スペシャルワークショップ【俳アレ祭り】
*俳アレ受講者との公開プライベートレッスン
*スペシャルミニセミナー
〜次のオーディションでぜひ使ってみてください!〜
テーマ:魅きつける声「インバイトボイスの秘密」


いずれも金曜日18:30〜21:30
場所・池袋ヴォイス&アクターズ道場内アトリエ


詳しくはお問い合わせください。salondecoordination@gmail.com


<通常料金>

入会金・登録料等は一切ございません。


☆単発受講☆

7,500円(税込み価格)
・・・当日精算・メールで事前ご予約後当日会場でお支払い


☆オススメ!☆

6ヶ月間有効6回分チケット 33,000円(税込み価格) 
・・・一回あたり5,500円

詳しくは salondecoordination@gmail.com(くらもち) までお問い合わせください。

※ご紹介いただきチケットをご購入いただいたご友人が3名になった方、受講済み6回チケットを三枚ためられた方には、その都度
「俳アレ*プライベートレッスン」(15,000円相当)を一回無料プレゼントさせていただきます。
(プレゼントレッスンには、会場費&事務手数料として2,000円が別途必要になります。ご了承ください)




【俳アレ受講者様の声】

「自分の体の状態と向き合うことで、緊張やあがってしまって固まってしまう体をコントロールすることができ、ここぞという時に自分の力を最大限に発揮することができました!」

尾浜義男様 40代 俳優

 僕は舞台や映画で俳優として活動をし、またコールセンターのオペレーターの仕事もしています。舞台で演技をする時やコールセンターでお客様と会話をする時などに緊張したり、あがってしまったりして、肩や口のあたりがガチガチに固まってしまって、言葉がスムーズに出てこなくなってしまったり、何を言ってるかわからないくらい早口になってしまったりといった悩みをずっと抱えていました。

倉持さんのレッスンの受けた結果、たくさんの変化がありました。コールセンターの職場では、ずっと言いづらかった言葉がスムーズに言えるようになり、お客様と話すことが怖かったのが、段々と会話をすることが楽しいと感じれるようになってきました。
 

舞台や映画の現場でも、今までは緊張やあがってしまうことに対して為す術がなかったのですが、自分の体の状態と向き合うことで、緊張やあがってしまって固まってしまう体をコントロールすることができるようになってきました。

先日出演した舞台では、演出家の指示する動きに的確に対応でき、本番でも、ここぞという時に自分の力を最大限に発揮することができました。お陰でその演技を観てくれた人たちから今までにないくらいたくさんの好評価をいただきました。
 

俳優として、唯一無二の存在感を出せるようになるにはどうすればいいのか?自分の魅力を最大限に発揮するにはどうすればいいのか?ずっと答えを探していた問題だったのですが、この学びを活かしていくことで、その答えに近づけるのではないかと思っています。






<プライベートレッスンをご希望の方へ>

Aタイプと
Bタイプがございます。


*Aタイプ:プライベートレッスン60分
料金は俳アレチケットの3回分(16,500円・税込)…金曜日俳アレクラス前のみ受付、池袋アトリエ使用料込み。

*Bタイプ:プライベートレッスン120分
料金は俳アレチケット1枚(33,000円・税込)…平日日中、曜日不問。池袋アトリエ使用料、又は出張料込み(都内近郊受講者様ご希望の場所へ伺います)。レッスン前のカウンセリング(50分・15,000円相当)が無料特典として付きます。
*グループレッスンのご受講なくプライベートレッスンをご希望される方は、最初のご受講のみBタイプをお願いしております。 

*こちらのプライベートレッスンは、
【Be BRABD!パフォーマンスコンサルティング】サービスとして
講師、士師業、経営者、会社役員さまの
スピーチ&プレゼンテーションなどの
パフォーマンスサポートコンサルティングとしてもご利用いただいております。

詳しくは
株式会社ホールセルフカムパニィ kazu_kura@mac.comまでお問い合わせください。

**********

※ご了承ください!m(_ _)m

・チケットはご購入されたご本人様以外ご利用できません。

・マネージャー様・保護者様等のレッスン無料見学サービスはございません。入室された方はすべてレッスンの対象となり受講料が発生します。

・保護者様の了解があれば中学一年生から未成年者様もご受講いただけます。ただし、個人レッスンは成人された方のみのご提供とさせて頂きます。


<場所>

「ヴォイス&アクターズ道場」専用アトリエ(池袋駅東口徒歩五分)

〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-36-7 アルテール池袋309

☆池袋駅から道場までの道順はこちらをご参照ください。
 http://yuichisato.com/michijyun/

※本ワークショップは「ヴォイス&アクターズ道場」のレッスンとは異なります。

+  +  +  +  +

<講師紹介>




倉持 一裕(くらもちかずひろ)

ボイススタイリスト
アレクサンダーテクニーク認定教師 
潜在魅力ブランディング®認定コーチ 
株式会社ホールセルフカムパニィ代表 取締役 

通称:ムッシュ倉持、うごき先生 

子どもの身体性と創造性を護る会 
ハイハイ歩き実行推進委員会会長

 
 
誰でももっと、からだと声を、上手に使える
自分の魅力を、表現できる! 輝ける!

 
鈍足の肥満児が、バレーボールに出会い
コンプレックスを解消する、しかし部活引退後に突然の病


中学の数学教師の父、保健師の母の間に長男として、埼玉 県古利根川沿いの町に生まれる。体は大きいが気が小さく運 動は大の苦手。学級委員や生徒会の役員などで自己表現する も、肥満と運動音痴で思うように自己表現が出来ない幼少期 を過ごす。13歳でバレーボールに出会う。体の成長とともに 徐々に運動能力へのコンプレックスも解消され、高校時代は 県内の強豪チームのレギュラーとしてバレーボール一色の日々 を過す。
高校三年の部活引退直後に急激な体重減、極度の疲労感、 頭痛などに襲われ甲状腺機能亢進症の診断を受ける。手術に よる治療を受け入れるが、アスリートとしての道は諦め、一 浪して早稲田大学第二文学部に入学する。

 
 
  
新たに情熱を捧げられる演劇に出会い
この道に自分の人生を賭けていく過程で、新たなテーマに
 

大学在学中に早大演劇倶楽部を創立、演劇活動を開始す る。しかし、若さゆえの有り余った自己表現欲求のみでは一 向に演技は上達せず。演じれば演じるほどからだは固まって いき、その緊張を解消するために酒の力を借り、自意識ばか り増していき、挙げ句に人と距離を取り引き蘢るといった悪 循環。そんな自分の才能に幻滅し演劇の道を諦めかけた時に、 親友の死に直面する。一度きりの人生を、どんなことがあっ ても自分で選んだ悔いのない生き方をしたいと決心。大学卒 業後は就職をせず小劇団に入団。アルバイトをしながら、プ ロの演技指導者に学び、舞台公演の経験を重ねる。
1993年、小劇団での活躍が縁で美輪明宏氏主演舞台『黒蜥 蜴』に出演。榎木孝明氏演じる明智小五郎の部下、堺役に抜 擢される。その後舞台を中心にテレビ・映画・CFと活躍の場 を広げ俳優のキャリアを重ねていく。
いつしか若手俳優たちの演技指導をする機会にも恵まれる ようになるが、その過程でただ「演技術」を提供するだけで はなぜか満たされない自分に気づく。単にスキルを磨くので はなく、どうしたらもっと創造的に生きられるだろう?

どうしたら俳優たちの唯一無二の魅力が引き出されるだろう?どうしたら皆が(自分も)もっと幸せを感じながら、表現者人生を歩めるよ
うになるのだろう?と考え始める。
 
 
2002年小学校教員の妻との結婚。翌年、長年教師を務めた父が死 去。これらの出来事が「教育」と「生きる技」への探究への思いを益々 募らせる。その後、古今東西の演技、指導術、教育法を学び、その興 味は心理学、仏教哲学、禅、神道、コーチングメソッドへと広がる。 2003年から大学での特別講義、小学校での表現教室、社会人向けの 『俳優力セミナー』などを開催。演技術・身体技法・コミュニケーショ ンテクニックが混合するユニークな指導が好評を得る。

 

アレクサンダーテクニークとの出会い、そして震災、
 

甲状腺疾患の後遺症にしばしば苛まれるなか、リラクゼーショ ン、ヨガ、瞑想、ヒーリング、各種身体技法を学習実践しながら、 自己調整の探究を続ける。2008年【F.M.アレクサンダー・テクニー ク】に出会い、人間本来のデザインに逆らわないユニークな心身奏 法の群を抜く有効性に驚嘆。4年1600時間を超える専門的訓練を経 て同テクニークの認定教師となる。学び手が自ら考え自らを導く指 導法【マージ・テクニック】と共に、2013年より【俳優のための アレクサンダーテクニック】ワークショップを開催する。 


2011年の東日本大震災を機に、一人一人が自信を持って自分自 身を表現することができる社会を目指し、俳優業から退き講師活動 に専念する。これまでに培ってきた演技メソッド、コーチング、ア レクサンダーテクニークなどを融合させた『ビジネスアーティスト VOICEコーチング(B.A.V.C.)』並びに、心と体と精神とが一つに 波動する『脳幹発声トレーニング』を考案。ボイトレ不要のVOICE コーチングは大声での発声練習もキツい腹筋運動も一切不要。「声 は全体で」「自分の中心はジブン」の二大方針を以って「声や姿勢 にコンプレックスがある」「情熱があるのに伝わらない」「努力し てるのに報われない」方々の悩みに応え、失いかけた自信を取り戻 すユニークなパフォーマンスサポートサービスを展開する。“すぐに 実践できて効果の高い方法”“お客様へのアピール力が格段に益した”“い つでも誰といても自然体でふるまえる”“人前でのパフォーマンスが 楽しくなった””自己肯定感が高まる”等々多くの好評を得ている。 


倉持一裕の役割り 

私のミッションは、 誰もが自らに潜在する絶対魅力に気づき、 自信を持って自己を表現できる日本人を増やし続けること。人間が 生来持ち合わせる【身体性】と【創造性】を護り育てる日本社会を 形成することです。 

そのために先ず、私たち一人一人が自らの【身体性】と【創造性】 を取り戻し、自分の価値を再発見すること、【自分ブランド】を意 識的にはぐくんでいくことが大切と考えます。それが、ひいては世 界平和に繋がる原点にもなりうると思います。私の活動がその小さ な一助となれば幸いです。 

座右の銘:時時の初心
家族:妻、長男の三人家族 趣味:日舞、ジャグリング、太極拳、歌うこと、ゴルフ




俳優さんであることの優位性

先日
あるアレクサンダー教師の友人と話をしました。

+++
俳優さんとのアレクサンダーのレッスンは
俳優さん以外の方々とのレッスンと比べて
概ね学習の進行が早い
+++

この点について
二人とも同じ感想でした


では
なぜそうなのか?

なにが俳優さんにとって
アレクサンダーテクニックを学ぶ際に
優位に働くのでしょうか?


二人の考えをまとめると
こうでした

1)意識ひとつで創造することができたり
意識ひとつで身体感覚が変わったりする
という経験をすでに演技(または演技訓練)の過程でしている。

2)筋感覚というものがあるという認識…がある。
 
この二つを、ある程度経験値のある俳優は
俳優でない人と比べて
自然に(特に訓練していなくても)身につけている。
これがアレクサンダーを学ぶ際にすごく優位に働く。

…のではないだろうか。


まぁ、実は最後に
「ある程度経験値のある俳優は」と
微妙な条件をつけてしまいましたが。。。

何もない空間に
意識ひとつで
何でも想像(創造)することができて

意識ひとつで
自分のセルフイメージを変えることもできて

大勢の観客や
カメラの前でも
自分の身体への意識を保ちながら
自分を観察しながら動くことができる

これはもう
大変なスキルです!

常人にはとてもできることではありません。

でも
これは
俳優にとって不可欠なスキルです


アレクサンダーテクニックは
特に呼吸に対して即効性があるため

管楽器奏者などの
音楽家の方々に
昨今は流行しています。

(音が劇的に変わるので)

でも

日本の俳優さんには
それほどは
広まっていないのが現状です

(残念)

でも呼吸が変わるってことは
声だって
存在感だって
感情表現だって
すぐに変わるってことですからね


俳優さんなら
あっという間に
このテクニックのコツを掴んで

すぐに
演技表現に活用出来ると思います

ぜひ

すべての俳優さんに
その唯一無二の【天才】を存分に発揮してもらうために
このテクニックを学んでいただきたいと思います


なんてったって
アレクサンダーテクニックの発見者
FMアレクサンダーさんは
俳優さんだったのですから(笑)

***

レッスンのお問い合わせはsalondecoordination@gmail.comまで

アレクサンダーテクニーク認定教師
倉持 一裕



2017年11月1日水曜日

「力を抜いて演ろう」って思いますか?


「力を抜く」というアイデアを演技に持ち込む俳優は少なくないと思います。

「もっと力を抜きなさい」と演出家や演技教師から言われることも少なくないでしょう。

「力を抜いて演ろう」「もっとリラックスして演ろう」
そう俳優はしばしば自らに言い聞かせます。

さて・・・

「力を抜く」とか「リラックス」とかいう指令を自分に送ることは演技にはどうなんでしょう。

わたしは、あまり有効でないと考えます。

そもそも、本当に力を抜いてしまったら演技はできません。
(・・・立つことさえもできませんw)

お堅い言い方でいえば、「力を抜く」の意味する部分が不明瞭で
演技にとって大切な要素である具体性、明確さにも欠けた言葉です。
(ちなみに「肩の力を抜く」も決して具体的とはいえません)

いわゆる<自然な演技>を狙ってそういう考えをもたれる場面が多いのだと思いますが
偶々まぐれで一回だけいい演技になったとしても、残念ですがそこまででしょう。
(それがたまたまOKテイクとなった人は...おめでとうございますw)

この点に関してアレクサンダーテクニックの学習でわたしにとって有効だったのは
<それをするのに本当に必要なだけの力を使う>というアイデアです。

「わたしは省エネを教えているの」
そう仰った大家のアレクサンダー教師もいらしたと聞きます。

++++++++++++++++++++++++++++

わたしの演技レッスンでは、俳優さんのある動きに力が入りすぎているなと感じたとき
力の入り過ぎによって俳優さんのしたいことができなくなってるように見えたとき
「その動きを骨だけでやってみたらどうかな?」
なんて提案をするときが時折あります。
ピンと来て一瞬にして動きがスムーズになる俳優さんもいます。

+       +      +      +      +      +

むかーし、ザ・メソッドといわれる西洋伝来の
リアリズム演技のトレーニングを受けていたことがあります。
そのなかで<センスメモリー>※という基礎練習をしていたときに
(・・・例えばエアーでコーヒーを飲むとかドアを開けるとか)
「真綿を触るような感じで指先を使って・・・」
というご指導をしばしば受けました。
感じよう、感じようとするあまり頭もからだもどんどんかたくなり
何もない空間に何一つクリエイトできなかったわたしには
ただ「力を抜け」と言われるよりは
具体的にイメージしながら「力を抜ける」指示でした。

確かにこれは面白いディレクションだとは思いますが
お分かりの通りこれも結局は「力を抜く」ためのディレクションでしかありません。
本当に熱いコーヒーがなみなみと入ったカップを口元まで持っていき飲む
そのために必要なからだの使い方とはあきらかに異なります。
すなわち「真綿を触る」力加減では、「コーヒーカップ」は持てないということです。

+       +      +      +      +      +

リラクゼイションといわれるプレパレーションワークをする俳優さんを
最近はあまり見かけなくなったのは気のせいでしょうか。
わたしが芝居を始めた頃は、まあメソッド仲間が主でしたが
お稽古の前には各々パイプ椅子に座り
みんな「あああ〜ううう〜」ってやってました。
丁寧に的確にやるといいワークなんですけれど
時折度が過ぎて、まるで夢遊病者かゾンビのようになって
舞台に出てくる俳優もいました。w

でも昨今は
適度にリラックスしてみせられる若い俳優さんが
多いようにわたしには思われます。
テレビを見てても現場でお会いしても本当に羨ましいです。
時代なんでしょうかね。

わたしの若い頃などは本当に本当に悲しいくらいガチガチで
思いっきり興奮状態にして周りが見えないようにしないと
逆に演技ができない・・・みたいな。
じゃあ演らなきゃいいだろ!?って突っ込みたくなるような
でも表現したくて叫びたくて・・・。
だから必死になって<リラックス>の練習をしてました。

でも「今はグローバルな世の中になってはいるけど
俳優の演技の<サイズ>は小さくなってる」と嘆く御方もいます。
さあどうなんでしょう。
当事者としてはお稽古を重ねるだけなんですが
確かに、媒体に自分を合わせていくような職業俳優が
アーティストとしてサイズアップしていくのは
簡単な事ではないと思います。

・・・余談が長くなりました。

++++++++++++++++++++++

さてさて

アレクサンダーテクニックでは
やりすぎでもない、やらなすぎでもない
(・・・そしてその中間でもないw)

<ただ、それをするのに最適な力加減で動く>ことを学べます。

アレクサンダーテクニックを学ぶことによって
それをするのに使わなくてもよい<無駄な力>が抜けていきます。

レッスンを重ねれば重ねるほど
どの力を使わなくていいか(…そしてどの力を使えばいいのか)
の見極めがどんどん繊細になっていきます。
すなわち、力加減が洗練されていくのです。

すると、俳優にとってありがたいことに
それがそのまま<洗練された動き>へと繋がっていきます。

アレクサンダーテクニックを使いながら自分が意図する動きをすると

「動きがスムーズで美しい」
「自然な感じがする」
「余裕があるように見える」

というフィードバックを周囲から頻繁に貰えるようになるのはそのためでしょう。

そして、テクニックを使う本人からは

「これまでの同じ動きをしていた時よりも、自由な感覚が得られた」
「以前より動きやすくなった」
「動きの最中、自分の満足のいく集中を得られた」

という感想を多く耳にします。

興味深い感想としては

「動いてる感じがしない(…それくらい自由に動ける)けど、したいことができてる」

というのもしばしば耳にします。

(この「感じがしない」ことについては、アレクサンダーテクニックの重要なポイントなので、改めて詳しく書きましょう:))

+       +      +      +      +      +

俳優としては…

動きの自由さを獲得することで

動きながらも、キャラクターの仮面や台詞や役の意図などを
それまで以上に、自分の望むように扱えるようになります。

動きのなかで、演じるために必要な相手役や周囲の情報がより収集し易くなり
且つ、よりスムーズにそれに対応できるようになります。

すなわち、俳優が演じる時に必要な<ゆたかなスペース>を
俳優自身のなかに獲得できるようになるのです。


*****************

※参考
センスメモリー(センソリー、感覚の記憶)
感覚を再現することで対象や状況を何もない空間に創造する伝統的なザ・メソッドの基礎練習の呼び名。<コーヒーカップエクササイズ>などは一見パントマイムみたいですが全然質が違います。「暑さ」とか「酔い」とか「発熱」とかも創造できますし、アイデア次第でいくらでもその活用範囲は広がります。おそらく<映像化>もこれに含まれるんでしょう。わたしは大好きで、且つ大変有効な練習だと思います。要は、誰でもやってる<イメージ>のちょっと高等な練習で、紛れもなく演技のド基本のひとつなんだと思いますが、教え方と学び方そして使い方次第で、人により評価が異なるのも事実です。

2017年10月29日日曜日

何も考えないのがイイ演技...ですか?


俳優でないかたは、もしかしたら驚かれるかもしれませんが

「なにも考えない」・・・というのが実は俳優は大好きです。

※姉妹品として「無になる」というのもかなり好きな人多いです。

みんながみんなじゃないんですけど

なぜか「なにも考えない」ことを求める人が多いです。

「創造者、芸術家たる者がなにも考えないとは何事だ!」
どっかから声が聞こえて来そうです。

逆に

「考えるな!感じるんだ!じゃないんですか?」
そんなことばも聞こえて来そうです。

++   ++   ++   ++   ++

さて・・・

そもそも、「なにも考えない」ことは可能なことなのでしょうか?

もし日常生活のなかで
なにも考えてないように思えることがあったとしても
演技はなにも考えないでできるものなのでしょうか?

わたしは不可能だと思います。
少なくともわたしには出来ません。

俺には出来る...そうおっしゃる方がいたら
ある意味イイ俳優さんかもしれません・・・お会いしたいです。

さてさて・・・

では、なぜ俳優は「なにも考えない」ことを望むのでしょうか?

++   ++   ++   ++   ++

わたしに考えられる理由は二つあります。

一つ目は・・・

自分が好い演技ができた時
…おもに「好い演技だった」と他者から評価を受けた時
自分が<なにも考えなかった感じがする>ことが多いからです。

また
「今のは好い演技だったなあ」
と思えた先輩や仲間のパフォーマンスを見て、思わず
「どうやったらあんな演技になるんですか?」
「なにを考えていたの?」
と問うと、大抵が
「うーん・・・なにも考えてなかったよ」
という答えが返ってくるからです。

そこで俳優は
「なにも考えなければ好い演技になる」
「好い演技とはなにも考えないことだ」
と思いはじめるのです。

これは面白い現象です。
もちろん...俳優はマジです。

わたしとしては
意識してやることと、そうでないこと
という観点から
このことを考えてみたいのですが
今回は長くなりそうなので別の機会にします。

+++++++++++++++++++++++++++

二つ目は・・・

俳優は、「なにも考えるな」「考えないでやれ」と
演出家や監督からしばしば言われるためです。

わたしはそうおっしゃるディレクターを責めるつもりはありません。
その役割を考えると(わたしも時折務めます)
思わずそう言いたくなる気持ちがよく分かるのです。

俳優が役に必要な行動を的確にしてくれれば最低限シーンは進行しますが
時に俳優は盛り込まなくていいことを演技に盛り込もうとしたり
考えなくていいことを考えながら演技をしたりしてしまいます。

カメラだったらば、それがすべて映ってしまいますし
舞台でもあっという間に<間>が崩れてしまいます。
目の肥えた人なら観客席からもそれが見えるでしょう。

そこで「余計なことを考えるな」と言うことになります。
そうすると俳優は、見事なくらいに
ますます考えないでいいことを考えだします。

現場ではいちいち教えてる暇はないので
あげくのはてに「なにも考えるな!」
了いには「なにもするな!」
とまで言ってしまう、と云った流れです。
(わたしもよく言われました・・・>_<;)

++   ++   ++   ++   ++

ただ、演技教師がこれを言ってはいけません。
演技を組み立てるために何をすればいいか
何を考えればいいか(what)を教えるのが
演技教師の仕事だとわたしは思います。

「なにも考えるな」「考えないで演じるんだ」
「なにもしないこと」と指導する演技教師って...
いたとしたら、それはどう考えても仕事放棄です。(笑)

もちろん、そのwhat…何を…においては様々な美意識や価値観、
流派、教師各々のお考えなどがあることでしょう。

「こういう演技(コント、リアリズム、大衆演劇等)をしたいなら」
「今はこれ系の演技がマスメディアではウケがいいです」
「ウチの劇団ではこれが伝統」
「俺は独自にこうやってきた」
「これは僕の個人的な趣味なんだけどね」

・・・演技教師でないディレクターだって
「僕の映画に出たいならこうやってください」
「わたしの演出ではこれがストライクです」
くらいは言ってくれます。

内容は大雑把に括れば
体操や発声や滑舌などの練習法。
台本解釈。
基礎練習という名のもとの数々のエクササイズ。
ウォームアップ法。
ざっくりと…各種演技法。
はたまた...現場での振る舞いかた。
などなどでしょうか。

また教え方という観点においても
例えば、何を考えればいいか、何をすればいいか
つまりwhatを、意図的に最初には教えず
俳優が自分でそれ...すなわちwhatを見つけられるよう導く
そのような教え方など、各教師で違いはあるでしょう。

基本的にはここまでが一般的な演技教師の役目だとわたしは思います。

++   ++   ++   ++   ++

ただ、how…を教えてくれる
すなわち、それ(what...学んだことや訓練した自分自身)を
<演じてる最中にどう使ったらいいのか?>
までを丁寧に指導する演技教師は稀少かもしれません。
(いわゆるダメ出しをするだけの人はたくさんいるでしょう)

例えば、
声は鼻腔に鳴らして、とか
演技中は相手役に集中しなさい、とか
見得はこうやって切るんだよ、とか
役の意図を明確にしなさい
…とは学んでも

<それをするために自分をどう使えば良いのか?>
<それが上手くいかないとき、上手くいかせるには
何を足せばいいのか?もしくは何をやめればいいのか?>

はたまた
<演じてる最中に望まない考えや望まないことが生じてしまった場合
それに対してどの様に対応すればいいのか?>

その辺を本当に教えてくれる演技教師はなかなかいないでしょう。
確かに「それは経験で覚えていくもの」という考えもあるかもしれません。
でもその経験の過程に演技教師が寄り添い
丁寧にサポートすることが出来たら
俳優はどんどん演技を上達させていけると思います。

もちろん、まったくいらっしゃらないことはないと思います。
そのような演技教師は、まさに実践的な術を提供している
(する可能性を持つ)素晴らしい研究者だと思います。
そのような方が増えていき
たくさんの俳優をサポートできるようになれば好いなと思います。

ベテランの俳優さんも
その辺りこそ若いこれからの俳優が聞きたがっているところなので
ご自分の探究されてきた繊細な作業をシェアーしてもらえたら
どんなにか素晴らしいだろうと期待します。


+++++++++++++++++++++++++++


さて
そこでアレクサンダーテクニックなんですが

【俳優のためのアレクサンダーテクニック】では
その < how > の部分を俳優が探究するお手伝いをします。



まさに<演技の最中にあなたがしていること>
<あなたが自分自身をどのように使っているか>
それを俳アレ教師は特別な観察の方法を使って観察をします。

もちろんあなたの頭の中が見える訳ではありません。
シンプルにあなたの<うごき>を観察するのです。

わたしたちの<考え>は同時に<うごき>となって現れます。

ですから、あなたの演技があなたにとって望ましいものでなかった場合
俳アレ教師はその<うごき>に関して客観的に見えたことを伝えます。
そこで俳優はその<うごき>を起すもとになる<考え>を振り返ることができます。

決して<正しいうごき>を教えるわけではありません。

なにがOKかを決める・・・知ってるのは俳優自身です。
でも「人間はこういう風にうごくと好いようにできてますけど」
ってことを俳アレ教師は提示するのです。


俳アレ教師は、人間本来の構造をもとに
<うごき>や時には<考え>に関していくつかの提案をします。

そしてそれをあなたが実際に試してみることで
再びその時の経験を検証することができます。

そのようなレッスンの過程の繰り返しを経て
<演技の最中になにをどのように考えればいいか>
<自分が望む演技をするため、演技の最中に自分をどのように使えばいいか>

を俳優は自ら学ぶことができます。


もちろん、経験の浅い俳優さんであってもこのかたちのレッスンは可能です。
これまでの俳アレ受講者の俳優さんがたは
みなさん楽しそうにこの手順を踏んでご自分の探究をされています。

ご自分が演技レッスンで学んだこと
先輩から教えてもらった技
一流の俳優を観察して盗んだセンス
これらを俳アレとともにやってみてください。
きっと素晴らしい発見や気づきがあることでしょう。

ただし・・・

ひとつだけ条件があります。

それは、俳優自身が<なにをしたいのか>その望みを持っていることです。

ですから、自分がなにをしたいのか
どんなことを探究したいのか、それさえもわからない
望みも問題もお持ちでない俳優さんはこのレッスンは無理です。
(というか、そういう方はすでに十分にうまくいっているのでしょう。何よりなことです)

「どうしたら演出家にOKもらえるでしょうか?」
ちなみに、こういうのもダメですw
なぜならこの場合、レッスンの主導権がその場にいない演出家にあるからです。

ですから、どんな些細な(だと思われる)ことでも構いません。
レッスンには必ず<ご自身の望み>を持って行ってください。
(多少望みが漠然としていても好いレッスンになることは多いです)

台詞のここがいつもロレる。

怒鳴り声の台詞が多くてのどがつらい。

このステップがどうもうまく動けない。(ダンサーでないアレクサンダー教師もお手伝いできます)

オーディションの緊張対策がしたい。

もっと相手役と深くコミュニケートしたい。

膝や腰の痛みに巧く対応しながらなんとか撮影を乗り切りたい。

・・・などなど。

俳アレ教師は演技の正解を提供することはしません。
(そもそも演技に正解はあるのか?って話はややこしくなるのでやめときます)

もちろん演技教師でもありますから
演技のために何をしたらいいかはお伝えします。

あなたのしたいことが...あなたの望みが
人間(あなた自身)がおこなう<うごき>を伴うものであるのなら

アレクサンダーテクニックの原理のもと
かならずやあなたの望みがかなう方向へ
あなたの問題を少しでも解決する方向へ
あなた自身が向かうお手伝いをいたします。

ぜひ、あなたの俳優としての望みをかなえるために
俳アレのレッスンを上手にご活用ください。

2017年8月10日木曜日

本番直前!あなたは何をしますか?



俳優の仕事場は数々ありますが
例えば「撮影現場」だとしましょう。

本番直前・・・

衣装、OK。
ヘアメイク、完璧。
マイク、然るべきところにちゃんと付いてる。

そもそも、これらは技術スタッフさんが
プロの術で仕上げて、チェックしてくれてます。
信頼してお任せすれば良いことですね。

手持ちの小道具…
これは自分で確認しないといけません。
あなたが刑事さんで殺人現場のシーンなら手袋はしてますか?
これ忘れたら撮り直しです。

台詞は入ってます。
これでどうこう言ってたら仕事にはなりません。
行動線(どうせん)も大丈夫。
リハで確認済みです。
カメラがどう動くかも分かっています。

多少踏み込みましょう。

前提状況はどうでしょう?
この前に何が起こって、役は何を意図してるか。
これも…プロの俳優さんにいちいち問うことではありませんね。
台本は何度も読んでるし、リハも重ねてきています。

リラックスは必要でしょうか?
これは意見が分かれるかもしれませんね。
わたし的には本気の「本番」を前に「リラックス」というのは不可解です。
リラックスはオフタイムにしたいと思います。

テンションをあげる?
でも、本番を前にテンションあがらない役者はいないでしょう。
どんな類いのシーンだろうが、役者はアドレナリン全開です。
わざわざテンションをあげる必要はありません。
今あるその興奮の波に乗ればいいだけです。

ウォームアップ…。
これは確かに必要ですね!
ぜひとも念入りにしたいものです。
でも、今は本番直前です。
ウォームアップは楽屋で、する人は現場に入る前からしていて
…もしかしたら、朝目覚めた時点から始めてましたか?…
いずれにしても準備万端なはずです。


どれもすでに準備されてて当然か、または無用なものばかり…


じゃあ、本番直前…
「アクション!」直前に役者は何をすればいいのでしょう。

何も考えない。
何もしない。
無になる。。。

いかにも…!
そうかもしれません。
わたしもなれたらいいなあと思うときもあります。
できるものならやりたいです。

が、しかし
これは現実的には不可能なことです。
そして、不可能なことを無理にやろうとすると
パフォーマンスは大抵落ちます。

また、これまでの自分の経験と他者の観察から
俳優は「すること」がないと緊張し始めます。
考えなくていいことを考え始めたり
やらなくていい余計なことをしだしたりします。

よって
何もしない…もボツです。

俳優はアクターすなわち<行動する人>ですから
そもそも「何もしない」のは仕事放棄です。
俳優には、いつもなにか「すること」が必要なのです。
もちろん、その状況に必要で的確な、何か…「すること」…

+++      +++      +++      +++

わたしたちは役者としての仕事を全うするために
明確な意図を持ってシーンに飛び込んでいかなくてはなりません。
ハッキリと意識的に
五感全開でリハーサルを重ねたアクションを遂行していくのです。

行き当たりばったり、めくらめっぽう、成り行き任せでは
「演技」という仕事はできません。

すべての準備が整ったうえで
わたしが役者さんに勧める意識的にすること
それは
自分を<調律する>ことです。

役者は自分自身が楽器です。

もちろん楽屋で待機してる時や
ケータリングのパイプ椅子で出番待ちをしてる時に
ウォームアップと共に調律はしていたかもしれませんが
いざ、自分という楽器を演奏する時に、いざ本番!というその直前に
自分という楽器を今一度調律できるならしたいものです。

楽器を演奏する人は必ず演奏直前にチューニングしますよね。
それは確かにリハの時に調律してあるし
その後、しかるべき環境で一切使うことがなければ
滅多なことでは調律は狂わないでしょう。
それでも、やはり演奏直前にチェックはされるようですが…。

でも、役者は残念ながらこのようにはいきません。

ひとたび調律をしても、ただじっと「置いておく」という訳にはいかないのです。
本当にいろいろやることがあります。
突然監督さんからの新たな指示が出るかもしれません。
スタッフさんが「直し」にあなたのところに来るかもしれません。
カメラさんから立ち位置を少しずらすよう言われるかもしれません。

共演者から話しかけられるかもしれません。
無駄話なら聞こえないふりもありかもしれませんが
もし、看板スターさんから話しかけられたら無視はできないでしょう。
もしかしたら、演技に関する大切な確認作業かもしれません。

さて…

俳優は、自分自身が楽器そのものである以上
どうしても、いつもその楽器で
演技以外のこともしなくてはならないのです。
これは俳優の宿命です。
このドラマのラストシーンを知っているのに知っててはいけない…
のと同じくらい、俳優が背負った大きな宿命…。

+++      +++      +++      +++

ここでお役に立てるのが
俳優のためのアレクサンダーテクニック…俳アレです。

俳アレは一瞬にして俳優の楽器を調律します。
具体的には、俳優に<協調作用>をもたらしてくれるのです。
すなわち俳優自身のすべてが協力仕合い、調整されて
過度に働いたり、逆に怠けたり、忘れられてたりするものがなく
能力総動員で「演技」に参加してくれるのです。

脊椎の上で自由に動ける頭に、自分のすべてがついてくることを自分にお願いすることで
俳優のプライマリーコントロール(初源的協調作用)が機能しはじめます。

そうすることで…

演技に不必要な俳優の心身の緊張が解きほぐれていきます。
演技に必要な集中力を俳優にもたらします。
演技に必要な十分な呼吸を俳優にもたらします。
演技を助ける拡大された気づきを俳優にもたらします。
演技に必要な広い視界や聴覚を始めとした研ぎ澄まされた五感を俳優にもたらします。
俳優の身体も思考も精神も、その全てを直後に控える演技に向かわせ参加させます。
演技に必要な俳優に潜在する全能力、全機能を引き出します。

そして、
演技直前…本番直前だけでなく
その演技中における俳アレの使い方を練習しておけば
演技の最中にも一瞬にして俳優の楽器を調律することができます。

それも、演技を止めたり、シチュエーションから離脱したりすることなく
役を生きたまま、演技を続けながら
楽器を調律することができるのです。

そうすることでいつも明確な意図を持ってシーンを演じ続けることができます。
ハッキリと意識的に、五感全開で
リハーサルを重ねたアクションを遂行していくことができるようになるのです。

+++      +++      +++      +++

まさに今
これから本番の演技をしようという俳優に必要なのは
<自分を調律するスキル>です。
それをもっともシンプルに、もっとも強力に手伝ってくれるのが
俳アレ・・・俳優のためのアレクサンダーテクニックです。

この好い事だらけのテクニック…
いざという時のために、普段から練習しておきませんか?













2016年1月20日水曜日

望みの叶えかた!?

俳アレ、倉持です。

2016年、今年もよろしくお願いします。



私は正月休み

五歳のせがれの熱望により

人生初のスノボーをやりにいきました。

彼は30分もすれば勝手にジャンプまで始めます。

私は死ぬほどお尻を強打しながら(頭も打ちました!)

なんとかかんとかファミリーコースを降りてくることができるようにはなりましたが

アレクサンダーテクニックをやっていなかったら

今頃は病院か・・・天国だったかもしれません(苦笑)

でも、骨盤底筋群が激痛と同時に目覚め始めたようで

埼玉の自宅に帰ってみたら

また姿勢のバランスと声の響きが変わってました。(^^)



さて、

みなさんはどんなお正月休みでしたか?

今年はどんな目標を立てましたか?



役者さん(アクター)は、

役の人物の目的を台本から読み取り

行動(アクション)するのが仕事ですから

目的・目標設定に関しては意識もスキルも

普通の人よりは高いと思います。



でも、これ・・・

やり方によっては

どんどん望みから遠ざかる恐れもありますので

どうかご注意ください。



今年最初のコラムはそんな内容です。

お年玉ほどの価値は・・・

どうでしょう・・・



・・・ある人にはあるかもしれません。(^_-)



ご興味ございましたらお読みください。



+++  +++  +++



俳アレコラム・・・  「~したい」「~なりたい」は危険!?



目標

目的



・・・いろんな言い方はありますが

新年のはじまりでなくても

私たちはいつもなんらかの「望み」を持っています。



「望み」は私たちを行動に駆り立て

成長させ、人生をより豊かに生きるために

不可欠といっても過言ではありません。



役者さんなら・・・



「今年は本編の映画に3本出たい」

「役者での収入を去年より100万円増やしたい」

「劇団の本公演で主役を勝ち取りたい」

例えば、こんな感じでしょうか。



・・・どれも達成したら嬉しいですよね。



+  +  +



目標設定は

・・・否定文でしてはいけない・・・

ということは

みなさんはご存知でしたか?



「今年は声を潰さないようにしたい」

「もう台詞を間違えないようにしたい」

「こんな事務所にはもういたくない」



わたしのレッスンでも

これまで何度もお伝えしていますが

からだ(潜在意識)は否定文を理解できませんから

「声を潰さないように!」

と何度唱えても

人は「声を潰す」方へ向かっていってしまいます。



演技の訓練をしている方のなかには

役作りの<役の目的>設定をするときの

要注意ポイントでもありますから

ご存知の方も少なくないかもしれません。



「望まないこと」を何度望んでも仕方ない

・・・どころか、そっちへどんどん向かっていきますから

「望むこと」を望んでください。



・・・というわけです。



+  +  +



そこで

それなら・・・肯定文で・・・

となるわけですが



「今年こそ役者で食えるようになりたい」

「今年こそエキストラ役者から脱却したい」

・・・役者さんでなかったとしても

「今年こそ彼女が欲しい」

「今年こそ10kgのダイエットを成功させたい」

と、このように

誰もが望みを肯定文で唱えるわけです。



これで、上手くいく人はもちろんいます。

具体的で的を射ていたなら

プランを立て、着実に行動して

望みを実現できる人はいるわけです。



でも、

できない人もいます・・・。



+  +  +



その理由は、シンプルです。

「根性がない!」

「努力が足りない!」




・・・わけではありません(笑)



わたしの考えるところによれば・・・



「~したい」「~なりたい」と望むということは

「まだ~していない」

「まだ~になっていない」

という<事実>が前提にあります。



だから、

私たちは「~したい」「~なりたい」と望むわけですが

この

「~したい」「~なりたい」と望むことによって

逆に・・・

そして同時に・・・

「ジブンは、まだ~していない」

「ジブンは、まだ~になっていない」

ということをどんどんジブンに摺り込んでしまっているのではないかと思うのです。



だから

「~したい」「~なりたい」と望むことによって

逆に「なんでオレはいつまでたっても~できないんだ!」

余計に「なんでワタシはいつまでも~になれないのよ!」

となって



望めば望むほど・・・ジブンを攻める・・・望みから遠ざかる・・・

という恐ろしい現象が起こってしまうのです。



じゃぁ・・・

私たちはどうすればいいのでしょうか?



よく書かれた戯曲は大抵の場合

望みがなかなか叶えられないように書かれていますから

役として苦悩したり一喜一憂したりするのは

役者さんとしては美味しいことではあるのですが・・・



・・・実人生ではやっぱり望みを実現させていきたいですよね。(^^)



+  +  +



一時期、アファーメーションというのが流行りました。

望みを「もう達成されたもの」

「実現していること」として自分に宣言・・・言い聞かせていくというテクニックです。



「わたしはもう役者で生計を立てています!」

「わたしはもうすでに有名人です!」

「みんなわたしのファンです!」

「わたしはいつも最高のプロポーションを維持しているのでモテモテです!」

これを毎日毎日、毎朝毎朝

鏡に向かって言い続けるのです!



・・・誰か笑っている人いませんか?(^^)



実は・・・



これは結構いけるんですよ。



(・・・いける人には。。。(・_・))



ましてや

役者さんっていうのは「信じることのプロ」ですからね。

ありえない設定のドラマを

本気で生きていけなければ役者さんじゃありません。



「今日からスターだと思って毎日稽古場に行くぞ!」と決心して

実際にそう振る舞うのは

さほど難しいことではないはずです。



+  +  +



これを使ったオーディション必勝法がかの有名な

「すでに合格している人(キャスト)としてオーディションに臨む」

・・・というやつです。



そうやって引き寄せる・・・ってことなんでしょう。

わからないでもありません。

で、確かにこれは使いかたで大変有効にはたらきます。

わたしもうまくいったことが何度かありました。



しかし

ことによっては

「もう達成されたもの」「実現していること」

として・・・と言われても

全然リアリティがない・・・って時もみなさんにはありませんか?



わたしは

アファメーション的なアプローチでの

成功体験も少なくはないのですが

やってて苦しくなってくることも

実は少なくありませんでした。



+  +  +





その、なかなか信じることが難しい

すなわち、実現に向かってなかなか進んでいけない

変化が起こりづらい「望み」に対して

どのように取り組んでいったら、それが「うごき出す」のか・・・



このへんに関しての新しいアイデアを

『役者さんのためのVoiceコーチング』では

昨年の秋口辺りから、レッスンに取り入れ始めています。



もちろんアレクサンダーテクニックを使っても

これに働きかけることができます。



昨年末から折に触れご紹介している

一つ非常にシンプルな新しいテクニックが結構面白くて効果的なので

今年はこれをベースにいろいろ展開していきたいと思っています。



そして、それでもなかなか難しい場合は

丁寧に時間を取って3つのステップを踏んでいくことで

(これは未公開ですが今年ニーズがあればやります)

根深い壁をぶち破っていきます。



今年こそ、

みんなで

各々の『ラスボス』をやっつけていこう!

というわけです(^^)



+  +  +



新年最初の俳アレコラム

お読みいただきありがとうございました。



まとめますね



1)「望み」は私たちの人生をより豊かに生きるために不可欠です。

2)「望まないこと」を望むと、その望まないほうへ人は向かいます。

3)「望み」は肯定文で望みましょう。

4)「~したい」「~なりたい」は「まだ~していない」「まだ~なっていない」をも摺り込む恐れがあります。

5)「~したい」ではなく「すでになっている」者として行動するのは有効です。

6)「すでになっている」って信じるのが困難な場合には倉持にご相談ください。(^_-)



+  +  +





今回のコラムは

みなさんにとって価値あるものでしたでしょうか。

少しでもお役に立てていたら嬉しいです。



今年、みなさんが

望みを一つずつ着実に実現されていくことができますように

もし、その過程でお手伝いが必要な時はいつでもご相談ください。

池袋のアトリエでお待ちしております。



また、お会いしましょう!

それまでお元気で



倉持一裕